不安障害だからこそ漫画を読もう!:『フルーツバスケット』で泣こう
こんにちは、ろすりです。
今日は最高気温が0度、氷点下-というとんでもなく寒い日でした……。
昨日は家にこもっていたんですが、
今日は気分転換を兼ねてちょっと外出。
すると、やっぱりアイスバーンでしたね……
雪国育ちの経験上、アイスバーンのとき転びやすいのは排水溝や白線の上です。
足を取られたときの身体がすくむ感じは、きっと永遠に慣れないでしょう。
皆さんも気をつけてくださいね(^^;
さて……
今日は休職中にオススメの娯楽シリーズと題しまして。
第二回は『フルーツバスケット』です。
フルーツバスケット 全23巻 完結セット(花とゆめコミックス)
高屋奈月さん原作の、言わずと知れた名作ですね。
当時、中学生だった私は『花とゆめ』を長らく読んでました。
『Wジュリエット』とか『よろず屋東海道本舗』とか『紅茶王子』とか……
超名作ばっかりでしたが、『フルーツバスケット』は個人的に特に名作だと思います。
なんでも、「もっとも売れている少女マンガ」としてギネスブックにも載っているとか。
精神疾患を抱えている人にこそ、『フルーツバスケット』は読んでほしい!
『フルーツバスケット』を簡単に説明すると、
異性に抱き着かれると十二支に変身してしまう体質を持つ「草摩家」の同級生と、ひょんなことから同居するようになった女子高生・本田透くんが織りなすハートフルストーリー。
以上です。言ってしまえば、ただそれだけ。
なのに、日本の女性だけでなく、世界中の人から愛される理由はなにかというと、
主人公の本田透くんに癒されるんです。
透くんは両親を亡くし、天涯孤独の身の上です。勉強も出来ないし運動も出来ません。
当然財力もありませんし、未来を保証するような才能は何一つありません。
でも、透くんは、ひたすら前向きで、明るいんです。
弱音も吐きませんし、誰かを恨むこともありません。
十二支憑きという辛いトラウマを抱えた草摩家の人たちも、みんな透くんのおかげで前向きになれたり、元気になったりします。
それは精神疾患で悩む私のような人間も同様でした。
『フルーツバスケット』と透くんは、傷つきまくった私たちの心も癒してくれます。
では、次から詳しいエピソードを紹介していきますね。
(十五年前の記憶なので、随所間違っているかもしれません!ご了承ください)
『フルーツバスケット』名シーン:背中の梅干し
『フルーツバスケット』の有名なエピソードとして、「背中の梅干し」があります。
透くんと同居している同級生。草摩夾(そうま・きょう)。
十二支の中でも異端の”猫憑き”の夾は、不遇の人生を歩んできました。
そして、透くんと同じ高校に通うようになってからも、同級生たちとの距離を掴めずにいます。
ぶっきらぼうながらも世話焼きの夾は、同級生たちが自分「なんか」に寄ってくることを迷惑がります。
それを見て、ふと透くんは、
「あ、ひょっとして背中の梅干しなのかも……」と言います。
訝しむ夾に、透は説明します。
真っ白なおにぎりは考えます。
どうして自分にはいいところがないんだろう…
でも本当は、背中に美味しい梅干しがあるのに。
おにぎりは、自分の良いところは自分で見えないんです。
でも、人にはちゃんと見えてる。
深いなぁ~と思いますね。
中学生当時はさほど感動しませんでしたが、
社会人になって、染みるエピソードだなと改めて思いました。
働くと、自分の存在意義ってわからなくなるんですよ。
でも、そんなことを思っているのは、自分だけかもしれません。
近くにいる他の人には、自分の長所が見えているのかも……。
そんなことを思わせる、エピソードでした。
『フルーツバスケット』名シーン:杞紗の涙
寅憑きの少女・杞紗は、寅憑き故の金髪から、学校でいじめられ、不登校になっていました。
さらに、失声症になった挙句に家出したところを、透くんに保護されます。
しかし、杞紗はさらに脱走。
雨のなか追いかけてきた透くんにも心を許すことは出来ず、
子虎の姿のまま透くんの手に噛みつく杞紗。反抗しまくってますw
そこに、杞紗のママ登場。
疲れ果てたお母さんは虚ろな目で、
「どうして困らせるの?」
と杞紗に問いかけます。
それを見ていた透くんは、自分がいじめられていた過去を、二人に話します。
自分も、母親に いじめられているのを相談出来なかったこと。
いじめられている自分が、情けなくて、恥ずかしくて、
お母さんが大好きだから困らせたくなかったんですよ…
そう、透くんが自らの想いのうちを伝えると、
母は涙を流し、人間に戻った杞紗は透くんに抱きつき、和解するのでした。
これ、当時読んでた私……号泣しましたね。
当時は、どうして自分が泣いてるのか理由は分からなかったんですが…
たぶん杞紗と同じ気持ちだったんですね。
私も中学生当時、すごいいじめを受けて不登校だったので。
でも、母には云えませんでした。
本当は、だいじょうぶだよって、言って欲しかったのに。
今もそうですね。
毎日が不安で、将来が怖くて、生きていていいのかわからない状況ですが……
やっぱり、家族に全てを打ち明けることは出来ません。
杞紗と同じで、困らせたくないから、です。
でも……
精神疾患の辛さを打ち明けられたら、どんなに楽なのかな、とふと考えます。
『フルーツバスケット』の名シーン:紅葉の優しさ
最後に紹介するこれが、『フルーツバスケット』の最強名言だと思います。
そして、不安障害&抑うつの私が、日々大事にしている言葉でもあります。
卯憑きの少年・紅葉。
紅葉の母は十二支憑きを生んだことを受け入れられず、
ひどいヒステリーになり、精神が崩壊したそうです。
その末に、紅葉を生んだ記憶を抹消することを選びます。
記憶を消す寸前、紅葉は母親が、
「私の後悔はあの化け物(紅葉)を生んだことよ」
と言っているのを聞いていました。
でも、中学生となった現在の紅葉は透くんに、
こう言います。
ボクは思うんだ。ボクはちゃんと思い出を背負って生きていきたいって
たとえばそれが悲しい思い出でも
ボクを締め付けるだけの思い出でも
いっそ忘れたいって願いたくなる思い出でも
ちゃんと背負って逃げないでがんばれば
がんばっていればいつか…
いつかそんな思い出に負けないボクになれるって
信じてるから
信じて…いたいから
忘れていい思い出なんて
ひとつも無いって
思いたいから
『フルーツバスケット』6巻より
も、も、紅葉〜!!!(号泣
思い出しただけで涙が出そうです……
そう、なんだよなって。
今は苦しくても、辛くても、先が見えなくても……
どんなに辛くたって、それを乗り越えた先の自分は、昨日より強い自分になってるって。
そう信じて今を生きていくことが、
不安障害で抑うつの私には、きっと必要なことなんです。
まとめ:不安障害だからこそフルーツバスケットを読もう
思いだしながら、雑にまとめてしまいましたが……
『フルーツバスケット』は、本当に名作だなと改めて思う次第であります。
リアルタイムで『フルーツバスケット』の読者だった当時、
私は学年中どころか学校中からいじめられる、ひどいいじめを受けていました。
不安障害&抑うつに悩まされている今より、ずっとひどい状況でした。
学校も、親も頼れない。友達もいない。メンタルクリニックにもいってない。
ネットもあまりやってなかったので、自分の世界がすごく狭かったんです。
でも、『フルーツバスケット』を読んでいたおかげで、本当に救われていました。
紅葉や杞紗のエピソードのおかげで、今日まで生きてこれました。
もし、私のように不登校で悩んでいる人、精神疾患で悩んでいる人、
などなどいらっしゃいましたら、身体と心と財布がちょっとでも楽なときで良いので、
『フルーツバスケット』を読んで頂きたいです。
このブログより百倍、読んで気が楽になると思います。
ここまで読んでくださってありがとうございました。
それではまた。